第48章 ・負けず嫌い
「文緒は何気に売られた喧嘩は買う方です。こないだ隣のクラスの奴が体育のバスケであいつ挑発したら徹底的にマークされて追っかけられてました。」
「お、おう。それでどうなったんだよ。」
「やられた方は勢い余ってラインの外までボール出しちゃってました。文緒は技術全然だけどいっぺん相手マークしたらすっげぇしつこくて圧が凄いとか何とか。」
「挑発されて何とかってそれ前も似たような事なかったか。」
「バレーの時です、山形さん。」
「薄くとは言え血は争えないって事かな。」
はたで話を聞いていた川西が呟くと白布が反応した。
「お手並み拝見だな。」
「賢二郎、行くの。」
「天然3人と面白がりの面倒見るなら人手がいるだろ。」
「何だかんだ言って付き合いいいよな。」
「うるさい。」
一方、うかうか乗せられた牛島兄妹と天童はこんな話をしていた。
「天童さん、ちなみにソフトはどうされるんですか。」
「やっぱ落ち物パズルでしょ、あ、これね。」
「ああ良かった、こういうのならパソコンでちょっとやりました。」
「へぇ楽しみー。」
「兄様、どうされました。さっきから難しい顔をなさって。」
「それいつもじゃないの、文緒ちゃん。」
「いえ、微妙に違うんです。」
「パソコンのキーボードとゲーム機での操作はそんなに違うのか。」
「若利君、そこ今考える事なの。」
「ゲーム機は方向キーの配置がパソコンのキーボードと逆だと聞くので。」
「そうか。」
次章に続く