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【ハイキュー】ウシワカイモウト

第43章 ・義妹の反抗 その1


牛島文緒が珍しくその義兄に表立って反抗していた。

「嫌です、兄様。」
「何故だ。」
「何故も何も身動きが取れません、それに恥ずかしいです。」
「悪い事はしていない。」
「前にも申しましたが兄弟姉妹がいる人も無理矢理待たせておいてまで一緒に帰りません、それも毎日。」
「お前の場合は話が別だ。」
「何が別なのかわかりかねます。」

白鳥沢学園高校3年3組の教室前、牛島若利と文緒の義兄妹が言い合いをしていた。若利が端的なのと文緒が激しくないのとでやかましくはないが話は噛み合っていない。しかもあのバレー部の牛島とその義妹兼嫁が言い合いをしているなど只事ではない。近くを通りかかったあるいは話を聞きつけた周囲のクラスの3年生達が野次馬をしている。

「おい何だよあれ。」

3-1からやってきた瀬見が若利とクラスが同じの山形に尋ねる。山形はため息をついて説明した。

「元々は妹が若利に弁当届けに来たんだけど」
「若利の奴また忘れたのか。珍しいな。」
「それで済ましゃいいのに若利が今日も練習終わるまで待ってろとか訳わかんねー事言ったもんだから妹が嫌だって言い出してああなってる、今ここ。」
「馬鹿なのか、いやむしろ馬鹿だろ。」

ヒクヒクする瀬見、更にやってきた天童がアハハと笑う。

「いやあなかなか拝めない光景だね、天下の若利君が妹に反抗されるの図。めっちゃ野次馬集まってるよ。」
「俺らも含めてだけどな。ああくっそ、また面倒な事になりやがって。」
「俺教室に戻りたくねーわ、絶対後で若利どうしたってクラスの奴らに聞かれる。」
「隼人君ドンマイ。」

他人事だと思ってと山形が天童を睨んだ所で大平がやってくる。

「何か騒ぎになってるみたいだけどどうしたんだ。」
「あ、獅音、若利君と文緒ちゃんが目下喧嘩中で野次馬集まってるとこ。」
「何でそんなことになるんだっ。」

大平が動揺するのは無理もあるまい。しかしそんな事は知らず牛島兄妹はまだ言い合っている。
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