第18章 白雪
多々良「・・・なるほどね。つまり、俺は吠舞羅に戻れないって事でいいのかな?」
怜「・・・。」
多々良「戻れなくても、彼らには会えるよね?」
怜「・・・よく素直に受け入れられるね。」
多々良「生きている限り、何とかなるからね。」
怜「・・・十束多々良。」
多々良「多々良でいいよ。君の名前は?」
怜「・・・怜。」
多々良「怜ちゃん。」
怜「・・・多々良。」
多々良「言いたくない事は言わなくていいんだよ。」
にこりと笑いながら言う十束。
多々良「言っても大丈夫って思うまで、心にしまっておいてよ。ね?」
怜「・・・言えなくない。」
多々良「・・・そっか。」
怜「満月怜。」
多々良「・・・え。」
怜「満月は名字。」
多々良「・・・なるほどねぇ。そっかそっか。」
怜「・・・。」
多々良「話してくれてありがとう。」
怜「別に・・・。」
多々良「でも・・・何であの姿が一番力が安定したの?」
怜「ひこに、会ったから。」
多々良「・・・ひこっていうのは・・まさか・・・。」
怜「・・猿比古。」
多々良「あー、それでアンナ、伏見を呼びに行ったんだねぇ。」