My important place【D.Gray-man】
第37章 6/6Birthday(番外編)
甘い匂いのする大きなケーキに、歳の数だけ蝋燭を立てる。
色とりどりの美味しそうな料理に、カラフルな包み紙に巻かれたプレゼント類。
…そんな我が子の誕生日を祝う小母さん達を見ているのは、羨ましかった。
生まれてきたことをお祝いしてもらえるなんて、どんなに嬉しいことだろうって。
その光景を見る度に憧れていた。
「…うん」
やっぱり祝ってあげたい。
行事に無頓着なユウだから、祝っても嫌な顔されるかもしれないけど…私は感謝したいから。
"神田ユウ"として生まれて、私と出会ってくれたこと。
「となれば早速」
机のペン立てから赤ペンを取って、カレンダーの6日の数字に丸を付ける。
しっかりと目立つように。
よし。
今から一週間もないけど、その間にしっかり準備しなきゃ。
ユウに「ありがとう」って一番に伝える為に。