My important place【D.Gray-man】
第34章 Resonance
「大丈夫ですか? 雪さん、本当に怪我はないですか」
「うん、大丈夫。ありがとうアレン」
教団に帰り着くまで、アレンはずっと気にかけて心配してくれていた。
その証拠に、帰路の間ずっと傍から離れようとしなかったし。
そういうところ本当に優しいよね。
そんなアレンに心配かけないように笑顔で返す。
本当に怪我はないし、体のどこにも支障はない。
大丈夫。
…うん、大丈夫。
「しっかし、なんであいつら雪を狙ったんさ」
「判断がどうとか言ってたであるな…」
「…私もエクソシストの一人じゃないかって疑われたんだよ。お店でクロウリー達と一緒だったの、見られてたみたいで」
不思議そうにぼやくラビ達に、咄嗟の言い訳を口にする。
すると案外皆はすんなりと、その意見を受け入れてくれた。
「でもリナリーの時といい、女性に対して乱暴なんですよ。あの双子」
「そういえば、アレン達顔見知りなの? ジャスデビと」
溜息混じりに零すアレンの言葉に、ふと疑問を口にする。
そういえばクロウリーやリナリー達とも顔見知りみたいだったけど…。
「方舟の中で戦ったノアのうちの二人なのよ」
「あん時は手こずったよなー。あいつら合体できるし」
「うむ…私もギリギリであった」
思い出すように応えてくれたのはリナリー達。
眉間に皺寄せてしみじみ呟くクロウリーに、その戦闘の激しさを感じた。
合体って…双子だとそんなこともできるの?
というかあの二人、双子だったんだ。
個々の個性が強過ぎて似てるようには見えなかったけど、そういえば言動は凄いシンクロしてたっけ。