• テキストサイズ

My important place【D.Gray-man】

第18章 ロザリオを胸に.



「喧嘩するなら私はあっちに──」

「待てコラ」

「駄目です」


 冷や汗混じりに二人の間から抜け出そうとすれば、同時に左右の腕をそれぞれに掴まれた。

 何故。
 というかそういう時は、息ぴったりなんですね。


「だってなんか、喧嘩の理由に時々私入ってるし。もういない方がいいかなって…っ」

「そんな訳ないでしょ、いなきゃ困ります」

「モヤシと二人きりなんざ死んでもごめんだ」


 ええ、そうでしょうとも。
 でも私だってこんな殺気立った二人の間に、挟まれるのはごめんです!


「じゃあ少しは仲良く──」


 して下さいと、言いかけて。


 ──ヴンッ


 それは突然、現れた。


「「!?」」


 一瞬にして二人の動きが止まる。
 アレンの顔に自動で現れたのは、左眼のスコープ。
 そこに表示された印が、ズズッと四方八方から忍び寄る。


「ッAKUMAだ…!」

「何処っ!?」


 声を上げるアレンに、その居場所を問う。
 何体いるのか。
 アレンのスコープの印が、幾つも中心に向かって集まっていく。
 瞬時にイノセンスを発動させたアレンが、体に白いマントを纏う。


「場所は──…真下です!」


 そう告げると同時に。


「っ!?」


 ボコッ!と地面から突如飛び出た巨大な手が、私の足を掴んだ。

/ 2638ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp