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My important place【D.Gray-man】

第48章 フェイク・ラバー



トクサを脅しても無駄だと悟ったシェリルは、掴んだ胸倉を放り捨てた。
他人を頼れないなら自分で止めるまで。
あの忌々しい首輪を外してしまえば、雪を縛るものも一つ減る。



「まさかこんな形でイノセンスと対峙するとはね…!」



飛躍した体は雪が反応を示す前に、易々と懐に潜り込んだ。
雪の首を傷付けぬように首輪だけ破壊するのは至難の業だが、不可能ではないだろう。
シェリルが掲げた掌の先で、首輪に能力を放る。
しかし見えないシェリルのノアの力と反発したのか、それとも雪自身が反発したのか。
バチン!と高圧電流のような衝撃がシェリルの腕ごと弾き飛ばした。



「な…ッ」



一瞬にして電流を浴びたかのように、赤黒く焼け爛れる掌。
立て続けにシェリルを襲った衝撃波は、反応を示したイノセンスだった。
トクサの業はシェリルの体にダメージを負えなかったが、イノセンスとなれば違う。
皮膚を引き裂き、肌を焦がし、服諸共組織を破壊していく。



「ッく…忌々しいイノセンスめ…!」



それでも尚焼けた手を伸ばすシェリルに、トクサがただ黙って見ているはずもなかった。



「"術成して禁忌とし、焔以て破戒とす"」



言霊を唱えながら、半端な姿の雪を映す。



「きついでしょうが耐えなさい」



印を切った指先を構えて、術を発動した。






「〝白羽解朮〟」






イノセンスに灯ったのは、白い光。





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