第15章 VadroM World
『はっ、はじめまして!!
葉風 琴乃です!!』
琴乃はなぜか早口で言って、
ぺこりと頭を下げた。
「あらあら。」
クスクスと笑うアンナ。
アンナは視線を下げて琴乃を見た後、
何かに気づき、はっとして顔を上げた。
「あなた!! その短剣!! 参加者ね!!」
アンナはきらきらしたオーラを出しながら、
琴乃の手を握った。
「もっと早く言ってくれれば!!」
そう言って手を引っ張り、
琴乃をカウンター席に座らせた。
「待っててね!!
今お料理持ってくるわね!!」
言いながら小走りで奥のキッチンに行った。