第41章 StaY WorlD
一方のリュウトは、
ドアの横の
ちょうど二人からは死角になっている影の所で一人、
壁にもたれてヒッソリと立っていた。
実は部屋に戻ったと見せかけて
二人の様子をずっと耳を傾けてうかがっていたのだ。
(・・・フン!!
やっと落ち着いたか、キョウヤのヤツ!!
女の子を困らせやがって!!・・・泣かせやがって・・・
ハッ!!何なんだよ、償う~とかなんとか!!
・・・笑わせる・・・
途中で殴り出そうになったよ!!
盗み聞きがばれちゃうからやらなかったけど!!
イヤ、盗み聞きじゃねーし!!
様子を確かめてただけだし!!)
クールに立っているように見えるリュウトだが、
頭の中ではうるさかった。
(でも、二人の間の空気はよくなったかな?
・・・よかった
イヤ、別に、キョウヤはどーでもいい!!
琴乃ちゃんがね!!心配だっただけ!!)
リュウトは頭の中のツンとした台詞に合わせ、
スッと壁から離れ、
教会の中心部の礼拝堂へと向かっていった。