第41章 StaY WorlD
「みなさん、改めましておはようございます」
手を一度パンッと合わせ、
アルデークは声を張った。
『おはようございます』
「おはよう」
「おはよーでーす」
琴乃、キョウヤ、リュウトは
それぞれに返事をした。
「今日は皆さんに一つお願いがありまして・・・」
アルデークは少し困ったように微笑み、
「教会の留守をお願いしたいのです。」
と言った。
『留守番?』
「何かあるんですかー?」
琴乃とリュウトは二人で首をかしげた。
「はい。実は教会で渡している、
あの短剣を受け取りに行くんです。」
琴乃は自分のベルトに差し込んである
白と金で装飾された美しい短剣を抜き取り、
手のひらの中のそれを見つめた。
「町外れにある所ですので、半日ほどかかります。
皆さんには
その間の留守番をお願いしたいのですが・・・」
アルデークが三人の方を見ると、
三人は各々で了解の合図を出した。
「ありがとうございます。
では私は支度をしてきます。」
三人にそう言うと、
アルデークは荷物を用意するために
下へと階段を下りていった。
そして数分後・・・
「それでは行ってきます。
後のことはよろしくお願いします。」
アルデークは三人に丁寧なお辞儀をして外へ出た。