第40章 TwO PeoplE WorlD
二人とも声は発さずに軽く睨み合っている。
『えぇっと・・・』
琴乃は二人の沈黙にやられ
自分も声を発さなくなってしまった。
ガンを飛ばしあってから数秒後、
リュウトが口を開いた。
「やぁキョウヤ。眠り姫ごっこは終わったぁ?」
リュウトは中々に腹の立つ声でそう言うと、
「よぉリュウト。
相変わらず弱っちく引きこもっていましたかぁ?」
と、キョウヤも喧嘩腰で返した。
二人の間に見えない火花が飛び散っている。
『ちょっとちょっと二人とも・・・!!』
琴乃は二人の視線が
真ん中で交わる場所に立ち、けんかを制した。
「ふんっ」 「はんっ」
二人ともぱっと視線をそらし、
奥に立っているアルデークの所に
向かって行った。
(はぁ・・・)