第36章 MeeT WorlD
貼り付けてあった紙は日差しを受け、
少し茶色くなっていた。
2012年は・・・一年前・・・
キョウヤは一年もここにいたんだ。
ずっと眠っていたんだ。
<「そいつ、認めたくないけど、
結構強いんだよ。
ホント、
同じくらいの年とは思えないくらい・・・」>
琴乃は
リュウトの言っていたことを思い出した。
そうか、
寝ている間に夢の中に来ているのだから、
夜に平均6時間しか寝ない人間より、
24時間365日以上連続で眠っている人の方が
夢に慣れるのなんて、当然じゃないか。
強くなって、当然じゃないか。
琴乃は
機械から発せられる高い音を聞きながら
涙を流した。