第33章 LapiS LazulI WorlD
バン!!
勢いよく扉を開けた。
『ハァッ・・・ハァ・・・』
琴乃は肩で息をしている。
ゆっくりと
ベッドが六つ並んでいる広い部屋を歩いた。
目を懲らすと、
一番奥のベッドに人がいることが分かった。
『・・・ヒーローさん・・・』
琴乃は呟いた。
不安で体から力が抜け、
足は五つ目のベッドの前で止まっていた。
そして六つ目のベッドを見下ろした。
そこには、
以前に見た、
紫みを帯びた鮮やかな青い髪色の男の子が、
包帯を至る所に巻き、
胸の下まで毛布をかけられ、
寝かされていた。