第33章 LapiS LazulI WorlD
「あいつが!?」
リュウトは目を丸くして声を上げた。
「リュっ・・・リュウトくん・・・!!
ケガ人が居るのですから
落ち着いてください・・・!!」
アルデークはリュウトに
焦りながらも小声で注意した。
「あっ・・・あぁ、ごめんなさい」
リュウトは少し小さくなった気がした。
『あの・・・<彼>って・・・?』
琴乃は立ちすくみから解放され、
まだ脅えた様子の小さな歩幅で
二人に近づいた。
リュウトが琴乃に向かって言った。
「<キョウヤ>ってヤツだよ。」
なぜか少し顔を歪めていた。
『<キョウヤ>さん・・・?』
琴乃は首をかしげた。
「あれ!?」
アルデークは突然声を上げた。
「琴乃さん、
<彼>の名前、聞いていなかったのですか!?」
『??』
「以前一緒にここに来た<彼>ですよ!!」
『あ・・・!!』
琴乃は<キョウヤ><彼>が
<ヒーロー>さんだということを理解した。