第32章 HermeS WorlD 2
『アンナさん!!』
カウンターの所にいるアンナを呼んだ。
「あら!!琴乃ちゃん!!
おはよう。どうしたの?」
『今日、リュウトくん連れ出すんで!!
よろしくお願いします!!』
琴乃はバッと頭を下げて、
サッと頭を上げ、高速でお辞儀を繰り出した。
「えぇ!?ちょっと!?」
『で!!リュウトくんの部屋はどこですか!?』
琴乃はカウンターに両手を置き、
カウンターの向こうにいるアンナに
ズイッと顔を近づけた。
「にっ・・・2階の・・・2011号室・・・」
アンナは琴乃の勢いに押され
口を割ってしまった。
琴乃は階段を
一段一段強く踏みながら上がっていった。
ドギシッ!!ドギシッ!!
(・・・階段壊れそう・・・)
店の1階にいる人誰もがそう思った。