第26章 InforM WorlD
「そういえば、
その夢の中の自分は何て言ったの?」
リュウトは琴乃に尋ねた。
『へ?』
琴乃はピンと来なくて
聞き返した。
「だから、君の神名。
夢の中の君の名前だよ。」
リュウトは突っ込んだ。
『あぁ!!
えっと…』
『アプロディティです。』
「へぇ~、アプロディティね~
愛と美の神だね。
英語だとヴィーナス。
ローマ神話では〈venus〉で
ウェヌスとも言うよ。」
リュウトは得意気に答えた。
『すごいね!!
リュウトくんって詳しいんだね。』
琴乃は感心した。
「い…いやぁー、たまたまだよ。」
リュウトは言った。
が、
『?』
リュウトが少し
言葉を詰まらせたように感じた。
「ん?どうかした?」
『ううん…』
琴乃は気のせいだろうと思い
深くは追求しなかった。