第12章 場所を選ばず…
「…あなたが倒れたって聞いて…心臓が止まるかと思った…。
死んじゃったらどうしようって、不安で不安で堪らなかった!」
探偵という職業柄、危険は避けられないことは事実。
それは分かってるつもり。
でも…でも…。
不安にならない訳がない。
「すみません。
仕事に没頭し過ぎてて…」
Lにしては珍しく申し訳なさそうに眉を下げている。
「でももう少しで逮捕出来ますよ、例の犯人」
「…粧裕ちゃんの?」
「はい。
今は夜神さんが動いてくれています」
「そう、分かった」
「雪…震えてるんですか?」
両肩を抑えてカタカタと震えている。
「だって…Lが死んじゃうと…思ったから…」
涙が止めどなく溢れ出す。
「心配かけてすみません。
私は雪を残して死んだりしません。
死ぬ時は一緒です」
抱きしめながら言ってくれる。