第8章 episode6
人は僕を変だというだろうか。
気持ち悪いと言うだろうか。
それでも僕は知ってしまったんだよ。
「璃玖~、今日も無理なのかよ」
「ああ。ごめん、カフェ手伝わなきゃ」
親友の真早<まさ>が残念そうに眉を下げる。
「さいきん付き合い悪いなぁ。前はすんなりついて来てお持ち帰りだったのによぉ」
「昔の話だろ。もうそこら辺の都合のいい女とヤるのやめたんだ。そういう誘いは御免だ」
「おー、分かった。じゃあな」
「また明日な」
誰にも打ち明ける気分にもなれない。
この気持ちは、誰にも理解されない。
実の姉が、好きなんて気持ち。