第4章 episode3
「おじさんおじさん」
瑠都さんが話しかける。
おっちゃんは横に座っていた瑠都さんに、顔を向ける。
『なんだい、わっけぇの』
「おじさん達はよくここに来るの?」
『おう。早朝と深夜ね。漁してたら女房も寝てんだ。だから朝飯と夜飯はここで済まして行くんさ』
『特別ここは漁師のためにオープンしてくれるからねえ』
嬉しそうにそう付け加えた。
「あくまでも特別ですよ」
瑠都さんがこちらをちらっと見る。
その視線に気づき、ニコッと微笑み返す。
「....っ///」
瑠都さんは顔を真っ赤にしてそらした。