第29章 颯希の生い立ち、そして真実。
『龍太郎くん。私が颯希ちゃんを助けてあげるから、貴方は無理しなくて良いんだよ?』
「おばちゃあーん!」
「ままあ!!」
仲良く手を繋いで走り寄ってくる颯希と夏希。
蒼汰も2人のあとを必死に追いかけて来た。
たいぶ真依に懐いているようだ。
「ねえままあ、今度颯希ちゃん、家に連れてきていいでしょお??」
『うん、もちろん!!お泊りに来てもいいわよ』
「ホントお!?やったあ!!!」
無邪気に喜ぶ2人。
蒼汰はテクテクとこちらに不安そうにやって来た。
「お父さん、さあちゃんは他所に行っちゃうの?もう会えなくなる??」
その質問には、上手く答えられなかった。