第25章 特殊能力8 Part2
悔しくて涙が出る。
僕はさっちゃんの事、とても好きなのに。
守れないなんて。
男のクセに泣くなんて情けないかな。
でもきっとね、泣くのは今日だけにするよ。
「ねぇねぇ、オニーサン」
俯いてると、上から声が降りかかる。
顔を上げるとそこには赤色の髪に青の目の男の子が立っていた。
「サガシモノのあるところ、教えてあげるよ」
「...えっ....?」
サガシモノのあるところ?
さっちゃんが居る場所を知っているの?
「知りたくないの。」
「し、知りたいっ!!」
「ふふ。じゃあ、ついてきてよ。少し遠いからね 」
彼はそう言い、歩き出した。