第22章 特殊能力6
悲しそうに瑠都くんは言う。
友達なのに、どうして悲しそうに言うのだろう。
「いずもさん、って私なんだか苦手です」
「え、どーして?」
「なんか...、偏見ですけどチャラいからです」
言葉がね。
諒夜さんみたいに誰にでも好きだと言えるような人は御免だ。
出来れば一途な人がいいな。
「昔、居たんですよね。付き合ってた人に」
お前が好きだ、君だけだよと言いたい放題言っておきながら他の女の人のとこへフラフラ行って。
あの時は本当にムカついた。
「もう付き合うのとか、面倒になっちゃって」
言い訳かもしれないが、恋愛なんかめんどくさいし興味ない。
好かれることは、当たり前に嬉しいけれど。