第3章 episode2
「さっちゃん可愛いねぇ〜」
瑠都が、先ほどからルンルンの超ご機嫌。
その理由は言葉にあった通り楓希ちゃんだ。
さっきのコンサートでぐうぜん俺が夏希ちゃんと思い引っ張って来た子。
至って冷静なその子に、俺たちメンバーは驚いていた。
「自己中の漣音があんなに、優しく爽やかになるなんてねぇ。お兄さん心配だよ」
「誰がお兄さんだっっ!!!」
初対面相手に自己中な行動をするやつなど居るわけない。
このプレイボーイが。
「さて、さっさと飲み行って俺はこのあと予定あるからねぇ〜」
と器用に携帯のボタンを高速で打ち始める諒夜。
この場合は女だな。