第20章 特殊能力5
街は今日も賑わっている。
人が多く集まる街なのだから仕方のないことだ。
その代わりたくさんの店があり、たぶん他より流行の物が手に入りやすい。
今日は漣音さんと諒夜さんが居ないから3人分作れば良いよね。
「...さあちゃん?」
「はい」
呼ばれた気がして振り向いた。
そこに居たのは、昔、よく一緒に居たあの人。
「蒼汰、くん?」
「久しぶり、さあちゃん」
スラッとした長身で、爽やかな笑顔が特徴的で。
彼はやっぱりカッコよくなっていた。
「やっと、見つけたっ」
嬉しそうに彼はそう微笑んだ。