第18章 特殊能力3
「あれ、渚人さん。お仕事お疲れ様です」
「あ、いや。まだ」
渚人さんはすぐにそう答えた。
まだってことは、一時帰宅?
「まだかかりそう。たぶん、3日は帰らない...と思う。だから、それ伝えに帰って来た」
断片的だが言う。
そっか、3日も帰られないかもしれないんだ...
「....さみしい、か?」
「え...、あ....、はい。騒いでる人達ばかりより、渚人さんみたいに落ち着いてる人が居ると安心できますから...」
ちょっと照れるな。
改めて言うと、恥ずかしい。
「そうか。それは嬉しいな」
渚人さんは微かに微笑み、キッチンから出てリビングへ行ってしまった。