第10章 episode8
「....ちょっと諒夜!!ふざけてんの!?」
「ふざけてんのは夏希ちゃんじゃねぇの?俺はいつでも真面目に仕事に取り組んでるよ」
「あれのどこが真面目よ!!呆れた!!!」
「だったら、どうして俺の頼みを無視したのか答えろよ。いくら大切な仕事でもやってらんねぇのよ」
パンッッ
頬に、じんわりと痛みを感じた。
「二度とそういうこと言わないで!!!」
涙目の夏希ちゃんが言った。
そして、夏希ちゃんの後ろには颯希ちゃん達。
(くそ....、なんでっ...)
痛む頬を気にしながらも、俺は走った。