第15章 面接と最終試験
試合開始からおよそ3時間。
もう血も出なくなってきてた。
「腕を折る。本気だぜ。…言っちまえ!!」
ちょ、マジ?
「い、いやだ!!」
ボキッ
いっそ滑稽な程の音が室内に響いた。
「!!………ッ」
「ゴン…!」
蹲ったゴンをよそに1人勝手に話し出すハゲ。
自己中だなー。
「――悪いことは言わねェ。素直に負けを
認め…」
ドゴンッ
「ってーー!くそっ!
痛みと長いおしゃべりで頭は少し回復
してきたぞ!!」
おおー、ゴンお見事!
「へっ…わざと蹴られてやったわけだが…」
「うそつけー!!」
あ、鼻血……ぷっ(笑)
「わかってねーぜ、お前。オレは忠告して
るんじゃない。命令してるんだぜ」
うわ、仕込み刀?セケェぞ!!
「次は脚を切り落とす。だが、その前に
最後の頼みだ。まいったと言ってくれ」
「それは困る!!」
………。
「脚を切られちゃうのはいやだ!
でも降参するのもいやだ!!」
す、すげェ…完全にゴンのペースだ…
「だからもっと別のやり方で戦おう!」
「な…!てめー自分の立場わかってんのか!!」
「ぷっ…あははっ!ゴン、マジ最高!」
「な、フーガ?」
「くっくっ…」
「くくっ…失礼」
すっげー。あのピエロが笑ってるよ。
ヒュンッ
ハゲが仕込み刀をゴンの眉間すれすれで
止めた。
あ、"顔"がキレかけてる。
「命よりも意地が大切だってのか!!
そんなことでくたばって本当に満足か!?」
「親父に会いに行くんだ」
しばらくの静寂を破ってゴンが話し出した。
「親父はハンターをしてる。
今はすごく遠い処にいるけど、いつか
会えると信じてる。
でも…もしオレがここであきらめたら、
一生会えない気がする。
だから退かない」
沈黙に包まれた部屋の中で、ゴンの声は
どんな音よりもハッキリ聞こえた。