第4章 お菓子
何はともあれ、おやつタイムだ。
まふまふは鼻歌を歌いながらお菓子の袋を何個か開ける。
そらるはまふまふが並べた後のお菓子を、食べない分だけレジ袋に戻している。
天月と美咲はキッチンでお茶の準備。
ま「美咲ちゃーん、天月くーんお茶まだー??」
まふまふが弾んだ声で二人に声をかける。
そらるはまふまふの隣でただじっと二人が来るのを見つめていた。
『おまたせしましたー!』
天月と美咲がお茶をテーブルに運ぶと、そらるとまふまふから謎の拍手が起こった。
カンパーイと勢い良くグラスを鳴らしジュースを口に運んだあと、各々がお菓子を口に含み始める。
ま「うーんまいっ!!」
ひよこ型のケーキを1口食べたあとに、両手を両頬に当て、心底幸せそうな笑顔を見せるまふまふ。
それを見て美咲はクスリと笑う。
ま「あー、美咲ちゃん笑ったな?本当に美味しいんだぞこれ!食べてみっ?」
『えっ』
はいどーぞ。と、一口分スプーンに乗せられたケーキ。
あまりにも自然な振る舞いに、美咲はスプーンを見たまま固まってしまう。
ま「ほらほらー、食べてみなよー」
『あ、えと、イタダキマス』
あー…と口を開け、ケーキの位置を確認しながら口を閉じた瞬間。
まふまふの腕は天月によって方向を変えさせられ、スプーンのケーキは天月の口の中に入れられた。
ま「あぁーーー!!!なんで天月くんが食べてんの!?!?」
天「間接キス!!ダメ!!絶対!!」
新しいスプーン持ってくるから!!と、すごい形相でキッチンに向かう天月。
まふまふはただポカンとしている。
そ「まふまふ。天月はほら…シスコンだから…」
ま「そうでしたね…」
ヒソヒソと会話する二人。
まふまふはかわいそうな目を天月に向けていた。