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茜色の空
第6章 小さな亀裂
婚約なんて…
私はこうくんのことが。
頭の中はそのことでいっぱいだった。
月曜日、学校。
クラスの話題は婚約のことでもちきりだった。
「詩織ちゃんって、学くんが好きだったんだ!」
同じクラスの女の子がそう言って話しかけてくる。
「えっ」
いきなりのことで、私は戸惑ってしまう。
あたふたして困っていると
ふと、誰かに後ろから抱きしめられた。
「ごめん、悪いけど俺の詩織、困らせないでくれる?」
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