第3章 影山彼女
俺が気になる人。
ガタンゴトン
ガタン…ガタン…ゴトン…
朝から電車に揺られながら学校へ向かう。
相変わらずの満員電車。
青葉城西と鳥野の高校生で埋もれるこの時間帯
別に出会いを夢見たわけじゃないけど。
いつも、辺りを見回す
鳥野の制服着てるヤツ見つけても
あんな奴いたっけ?
ぐらいにしか思わない
けど。
今は違う。
いつも、同じ車両に乗っている女の子がいる
その子を探す。
その子の方をチラッと見て
携帯に視線を移す。
…マスクしてた。
風邪でもひいたのか…?
電車を降りる時には人混みに紛れて見えなくなる。
クラスも
学年も知らない。
ただ、鳥野の制服を着てる
ただ、電車で見かけただけ
日向「おい!影山っ!なに、ボッとしてんだよ!次!移動教室だぞっ!」
影山「…。おぉ」
日向「…。お前、今日、なんか変。?」
影山「は?いつも通りだろ。ぼけ。」
日向「そうか?」
そんな会話をしながら3年生の教室が並ぶ三階へ上がる
科学室が三階にあるから。
菅原「お、お前ら!次、科学か?」
日向「あ!菅原さんっ!!ちわっす!」
影山「ちわっす!」
菅原「おうっ!」