第3章 予兆
サスケとリエがアカデミーに入学し、初めて成績表を貰って帰った日、小さな事件が起こった。
うちは一族の者とイタチが、激しく言い争いをしたのだ。
イタチに、うちはシスイという一族の者の殺害容疑がかけられているということから、争いの火種は、うちは一族のことになった。
そのときのイタチはいつもと違った。
優しく冷静な彼が、声を荒げて一族を罵倒したのだ。
そのときはサスケがイタチに静止をかけ大事には至らなかったが、あのまま放っておけば相手を殺してしまいそうな勢いだった。
信じられなかった。
イタチが闘争心と負の感情を全面に出すことなんて、少なくとも自分達の前では今までなかったことだから。
初めて見る彼の姿に、リエはなぜか、大きな不安を覚えた。
先程までサスケと楽しく笑い合っていたのが、夢だったかのように。
青い果実 03
その件を境に、イタチとフガクの仲もギクシャクしだしたように見えた。
リエがイタチに話しかけても普通だし、フガクに話しかけても特に変わった様子はないのだが、
大人には大人の事情がある、子供は関わるなという無言の圧力が感じられた。
それからしばらくしてフガクは、イタチに必要以上に構わなくなったと思ったら今度はサスケに火遁の術を教えたようで
サスケは毎日その修行に励むようになった。
リエは自分の修行をしながらも、サスケが湖に向かって出来損ないの火遁を吐き出している様子を毎日伺っていた。
何度も何度も、アカデミー以外の時間、朝から晩まで火を噴き続ける続けるサスケを見ていて、ずっと心配だった。
それでも、リエにはサスケを見守ることしか出来なかった。
サスケは意地っ張りで負けず嫌いだから、自分が納得出来るまで誰が何を言っても止める気はないだろとわかっていたし、
なにより日々成長していく彼の邪魔をしたくなかったのだ。