第17章 中忍試験二次試験〜死の森〜
「あら、あんた。中忍試験参加してたの」
試験官のアンコに話しかけられ、リエは、あ、と声をあげる。
「そういえばお団子屋さんでよく会います…よね?」
先程はインパクトが強すぎて気付かなかったが、よく見てみれば彼女はリエが行きつけの甘味処や団子屋でたまに会う女性だったのだ。
お互い名前は知らなかったが、団子の魅力について語り合ったこともある。
「まぁ、死なないように頑張りなさいよ。あんた死んじゃったら団子の何たるかをわかる輩がいなくなっちゃうから、応援してるわ」
ニッと笑ってそう言うアンコにリエは苦笑しつつも「頑張ります」と答えた。
リエ達第七班には四十四個あるゲート入り口の中、十二番目を与えられた。
手にした巻物は“天の書”。
巻物配当は周りから目隠しされた場所で行われていた為、他のどのチームが対の書を持っているのかわからない。
戦いに勝利し相手の巻物を奪っても、同じ書ではダメなのだ。
巻物はサスケが保管した。
それは一番手練れという理由に他ならない。
途中試験官アンコと受験者である草忍に多少の悶着はあったものの…
試験開始の号令はほぼ定時であった。
かくして百二十時間のサバイバルは始まったのである。