第6章 幼馴染からの脱出　６

各サークルのパフォーマンス当日




サークルの生演技・生演奏が見られる企画らしく、昼休みの部と放課後の部に分かれている。



れなたちは興味のあるサークルはいくつかピックアップしてみたが決め手に欠けていたため、この日を楽しみにしていた。



昼の部を見学に行ってみると主に演技系のサークルが参加していたが、放課後の部は各バンドサークルが参加するようだった。




美稀「プログラムを見ると、ロックとジャズもあるから見られるかもね！一番前座ろーよ！！」




れな「えー、知り合いを間近で見るって恥ずかしくない？！」




有岡「何言ってんだよ（笑）大丈夫だって！」




美稀「そーだよ。知念さんと涼介さんをばっちり見ないとダメでしょ！！」




れな「何でその二人限定なのよ。。。」




美稀「だって、まだ見てないでしょ。知念さんのボーカルと涼介さんのサックス。」




れな「そーいえばそーだね。。。」









放課後の部が始まり、数組の演奏が終わり次はいよいよジャズサークルらしい。




美稀「涼介さん出てくるといいね！」




れな「出るかな〜？？」





とか言いながら、涼介のサックス演奏姿をあまり見た事がないれなは内心楽しみにしていた。。。




初めに登場したのは、ドラム、ベース、ギター、ピアノのリズムセクションだ。



美稀「これ見ると、バンド名は『シックスセンス』みたい。6人いるとかかな？！」




美稀が言い終わるや否や、サックスの涼介とボーカルの女性が現れ、演奏が始まった。




白シャツにジーンズ姿で、シャツの袖を肘まで捲りながら吹いている涼介が何だかかっこいい！！とか思いながら見ていると、れなに気付いた涼介がウインクして合図をした。




美稀「今、ラブを感じたのは私だけ？（笑）」




れな・有岡「しーー！！」






周りの新入生たちも涼介の事が気になるらしく、「あの人かっこよくない？」「誰だろ？？」とのささやきが聞こえてきていた。