第1章 第一章
「鶴丸殿も、一緒に来ますか?」
「え?」
「…来てください」
今鶴丸にあの事をばらされたら(ないとは思うが)蛍丸の自分に対する印象は最悪になってしまうだろう。それは阻止せねば。
「ふ、まぁ当然だろうなぁ。一期、心配な事があったらいつでも頼るがいいフハハハ」
よくも、いけしゃあしゃあと…
「そうか、一期。それならば鶴だけでは不安であろう。この三日月も共するぞ」
「三日月…殿?」
おいおい、どこから出てきたんだ?
「そうかそうか。じゃあ三日月も一緒に行こうぜ」
(ちょっと待ってくれ)そう言うのを寸出のところで抑えた。
そうだ三日月もあの事を知っているかも知れない。散々悩んだあげく。一期は二人が付いてくることを渋々了承した。