【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第29章 夢√編 誓い(夢√END)
零を見送ったルイは、
眩しそうに目を細めて
階段を上っていく。
その時、
階段の上から足音が響いた。
ルイ「・・・・・・クロード」
クロード「これでめでたくハッピーエンドだな」
自嘲気味に笑うと、
クロードは低い声で尋ねた。
クロード「どうして駒扱いしていたのが俺だと、零にバラさなかった」
ルイは無表情のまま
クロードの顔をじっと見つめると、
強い眼差しで告げた。
ルイ「君が・・・・・・最後の最後で、あの子の願いを守ろうとしたから。・・・・・・・・・あの子が好きなおとぎ話を一番信じたいのは、クロード。君じゃ・・・ないの?」
クロード「・・・・・・っ」
クロードの
いつものポーカーフェイスが一瞬だけ崩れる。
ルイ「これからも・・・スタイリストとしてあの子のそばにいてあげて」
ルイはそう言って、
まるで本物の王子様のような
笑みを浮かべると
その場を立ち去って行く。
その後ろ姿を見つめたクロードは、
息をつくと空を仰いだ。
クロード「これで、望んでいた結末になったのか・・・?」
その呟きは空気に溶けるように
消えていく。
そしてクロードは視線を戻すと、
ゆっくりと城の階段を下りて行った。
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