【100プリ】 消えない過去と生きる今(ルイとのお話)
第23章 偽物王子の大きな覚悟
(・・・・・・ん・・・っ・・・眩しい・・・)
カーテンの隙間から射し込む朝日が
顔に当たって、
眠りから目覚める。
ふと背中に体温を感じて
ゆっくり体を反転させると・・・・・・
「・・・・・・っ・・・」
睫毛が触れる距離にルイの顔があって、
思わず目を見開いた。
(・・・・・・そうだ、私・・・ルイと・・・)
ルイ「・・・・・・ん」
「・・・ルイ、起きて」
ルイの目が薄っすらと開いて、
視線が重なる。
ルイ「・・・・・・・・・嫌」
まだ眠そうな顔を一瞬しかめて、
ルイが胸に顔を埋める。
(・・・・・・ルイって、寝起き悪い・・・)
心の中で可愛いと思いつつ、
私はため息をついた。
「・・・じゃあ、キスしてあげない」
ルイ「・・・・・・・・・それは絶対、嫌」
ルイが柔らかく笑って、
私の頬を両手で包んだ。
温かな体温に包まれて、
一瞬だけ唇が触れる。
ルイ「・・・おは、よう」
「・・・・・・おはよう」
(・・・・・・心臓に悪い・・・)
シャツを羽織り、
目を擦るルイを見つめて
不意に昨夜のことを思い出す。
「・・・ルイ、昨夜は怖い夢、見なかった?」
ルイ「・・・うん。きっと君がそばに、いたから」
「そう・・・」
(そういえば・・・・・・)
「ルイ、私も夢を見たよ」
ルイ「今日・・・?」
「ううん。孤児院の庭で、ルイを待っていた時」
(ルイ・・・・・・、遅いな)
(・・・なんか、眠くなってきた・・・・・・)
ルイ「零・・・?」
(ルイ・・・・・・)