第1章 爆裂ボーイズ
「はぁ!?お前、何言って…っ!」
トシが顔をこちらに向けたのをいい事に、すかさず唇を奪う。慌てて口を離そうとするけど、そうはさせない。トシの後頭部を手で押さえ、更に深い口付けを交わす。
「っ…ふっ」
渇いた唇に舌を割り込ませ、口内を舌で掻き回した。次第に抵抗も薄れ、トシも舌を絡ませてくる。
「はっ…」
まだ足りなかったけど、口を離しお互いに小さく息を吐いた。未練のように透明な糸がトシと自分の唇を繋ぎ垂れ下がる。
頬を赤く染め、とろんとした目つきで俺を見つめるトシの顔を両手で包み込み、額と額をくっつけ合わせる。こうするとトシは逆らえないって知っている。
「ね、いいでしょ?トシ」
「…今回だけだからな」
「やった!」
渋々といった感じで返事をするけど、ホントは分かってる。トシも内心では期待している。だってトシの下も俺と同じようになってるからね。
キスだけでこうなっちゃうなんて、ホントやらし過ぎ。言ったら怒っちゃうから言わないけど。