第6章 クリスマスの準備
寒い日々が続き、すっかり冬モードとなっていた。町はイルミネーションが飾られクリスマス一色。
今年のクリスマスも一人かな。寂しい…。恋人でもいりゃ話は別なんだろうけど。
独り身の寂しさを噛み締めながら、八雲が小さくため息をつく。ふと外に目をやると、外ではチラチラと雪が降っていた。
うわ、寒いと思ったらもう降ってきたのか。
都会ってあんまり雪降るイメージないんだけど、降る時は降るんだな。今年の冬は冷え込みそうだなぁ。
「…キレイだな」
久々に見る雪に見惚れながら歩いていると、前を歩いている人とぶつかってしまった。
「あ、すいません!」
「…ほら、危なっかしい」