第1章 爆裂ボーイズ
「ここ、テストに出るぞー」
日差しが窓から差し込む教室は、先生の声とチョークの音だけが静かに響く。
自分も黙々と授業内容をノートにとっているが、さっきから視線が気になって仕方がない。…まぁ、誰かは分かっているけど。
チラリの視線を送ってくる人物を見つめ返すと、ムスリとした表情で視線を逸らす。そんな顔を向けられるとこちらまで腹が立ってしまう。
まだ怒ってんのか。いい加減にしろよ。
八つ当たりをするようにカチカチと無意味にシャープペンシルを鳴らす。
再び視線を送ってきた人物、土方十四郎にそっと視線を送ると、もうこちらは見ておらずノートを取っていた。少しだけ胸が痛む。
まぁ、俺も悪かったかもしんねーけど。
トシと俺の間に普通の友達関係はなく、いわば恋人同士の中なのだが、現在は喧嘩中でもう2週間はろくに口を利いていない。
…もうそろそろ、仲直りしたいな。
許す気などなかったが、これ以上この状況が続くのも困る。
顔を合わす度に気まずい空気が漂い、沖田や近藤には呆れられるし、こちらとしてもこのままでは気分が悪い。それに…