第15章 アブナイ遊び【銀魂】
いつからだったか、この遊びを楽しんでいる自分がいると気付いたのは。
八雲が部屋に来る前、終は一人布団の中で物思いにふけていた。
初めて八雲が部屋に来た時は心底驚いた。
彼は仕事が出来、私を慕ってくれる可愛い後輩だった。そんな彼があんな真似をするなんて、誰が思うだろうか。彼が私に対して恋愛感情を抱いているなんて、想像もしていなかった。
だが、一番驚いているのはそうと分かった時の自分の反応だった。
『終さん…』
いつもとは違う吐息交じりの熱い声で自分の名を呼ばれた時、心がざわめいた。
決して嫌な気持ちではない。いや、むしろ嬉しかった。名前を呼ばれてこんな気持ちになるのは初めてだった。
気付いていないだけで、私も八雲のことが好きだったのかもしれない。
さて、どうしたものか…
こちらから気持ちを伝えるのも難しそうだ。八雲がここまでするもの、私にその感情がバレたくないからなのだろう。
それに…
次は、何をしてくるんだろう。
そんな好奇心が勝り、しばらくは続けさせてみることにした。
我ながら意地が悪いとは思ったが、八雲の声や仕草をもっと見てみたかった。
今日は何をするんだろうな。
そんな事を考えながら終は布団の中で目を閉じ、八雲が自分に触れてくるのを待った。