第15章 アブナイ遊び【銀魂】
深夜、月の明かりが地を照らし、風の音もしない静かな時間帯。
八雲は音を立てないよう静かに真選組の屯所の廊下を歩いていた。そのままある一室の前で止まり、音を立てずゆっくりとふすまを開ける。
部屋で眠る人物は気付いていないようで、布団の中で寝息を立て眠っている。
ホッと胸を撫で下ろし、気配を消しゆっくりと布団へと近づいた。
「終さん…」
眠っている男の名を小さく呼ぶ。
腕を伸ばし頬を撫でると、柔らかな肌の温もりが指先に伝わってくる。
「好きですよ…終さん」
綿菓子のように柔らかなオレンジ色の髪を指に絡めながら、八雲は静かに呟いた。