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【ハイキュー!!短編集】Step by Step!

第3章 Time goes by【菅原孝支】


「…ずっと連絡とらないでごめん」

「ううん、私こそ」

「…お互いに忙しくてすれ違ってた時さ、俺以外に好きなやつが出来たんじゃないかって思ってた。でも直接聞く勇気がなくて…。それでみなみが幸せなら身を引こうと思ってたんだ」

「…私も。孝支に好きな人が出来たんじゃないかって、勝手に思ってた」

蓋を開けてみればすごく単純なことだ。同じことで悩んで、同じ理由で勘違いしていただけ。
ふー、と大きく息を吐いて俺は呟いた。

「高校時代の俺はどこ行っちゃったんだろうなぁ…」

「どういうこと…?」

「いや、影山みたいな才能の塊を相手にしてさ、それでも食らいついてポジション狙ってたべ?あの頃の方が強かったし、ガッツもあったなぁ、ってさ」

そう言うと、みなみは俺の腕の中でクスクスと笑った。

「ふふふ、孝支、オジサンみたい…」

「まぁ、もういい歳だしな…!…でも、藤守先生には絶対に譲らない!」

そう言って俺はみなみをぎゅっと抱きしめて、額にキスをした。みなみは「うん」と答え、優しく俺を包み返してくれた。

そのまま俺達は、会えなかった間の話をしていつの間にか眠りに落ちた。
変わっていくものも、変わらないで手元に残るものも、これからはどちらも大切にしていこう。
明日からは、君と笑って会えるのだから。




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