第13章 レポート――木崎レイジ
レイジは未だに固まって動かない
私はレイジの前で手を振った
『れ、レイジ…………?大丈………わっ!』
だが、その手はレイジに捕まれ私は抱き締められていた
「夏海……………嘘じゃないよな………?」
『うん、嘘じゃない………』
そう答えるとより一層わたしを抱き締めるレイジの腕が強くなった
「俺も…………ずっと好きだった………」
『本当!?』
顔をあげると本当だ、と言ってレイジは笑った
「…………あ、でも、これじゃあご褒美にならないんじゃないか?」
『そんなことないよ!レイジと付き合えるなんてこれ以上にないくらいのご褒美だよ!』
「そうか?ならいいけど…………。
………………それより……………これからはレポートちゃんとするんだぞ?」
『………う…………はい……』
この日を境に夏海はレポートをちゃんとするようになり、風間への態度もマシになったという