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ワールドトリガー【中・短編集】

第10章 お泊まり――米屋陽介


「…………お前………本気か?」

『うん』

「え!?俺は夏海はてっきり弾バカが好きなのかと………」

『どうして公平が出てくるの?』

「だって、あいつによく会いに行ってただろ?」

『あれは…………その………陽介のことを……相談してたんだよ………』

と、目をそらしながら夏海は言った

「……俺も夏海が好きだ。ずっと昔から」

そういうと夏海は目を見開いた
俺は夏海の額を小突いた

「何で信じられない、って顔してんだよ!」

『だって、陽介は私には興味ないと思ってたから…………』

「…………ははっ!俺ら両思いだったんだな!しかも、同じこと思ってたし」

俺は細い夏海の身体を抱き締めた

「………つーか、お前エロいよな」

『はっ!?何で!?』

「その格好。俺のを着てるって思うと…………なぁ?」

『私に聞かないでよ!っていうか、陽介がこの服渡してきたんでしょ!』

「嫌なら脱ぐか?」

『誰が脱ぐか!!』

「冗談だって」

そういうと、夏海は安心したようにため息をついた
それが俺は少し面白くなかった

「夏海」

ん?、と上を向いた夏海の唇に自分のを押し付けた

離すと夏海は口をパクパクさせていた

『なっ、何!?』

「何ってキ『言わなくていい!!!』…………んぐっ!」

夏海は俺の口を手で塞いだ
想像以上の反応に面白くなった俺は夏海の手を舐めた

『……ひゃあっ!!』

バッと手を離した夏海の腰を引き寄せ、俺は夏海を抱き締めた

『陽介………ドS………!!』

キッと涙目で睨んでくるが全く怖くない
俺は夏海にもう一度キスをした

『…………ドS……キス魔………』

「…………何とでも言え」

『……………槍バカ』

「っるっせーよ!!」



その後俺たちは抱き合って眠った
次の日の朝は二人ともなかなか起きず、土曜日でよかったと心からそう思った




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