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ワールドトリガー【中・短編集】

第61章 前髪―――米屋陽介


まず、女子からお風呂に入る

時間はたっぷりあるため急ぐ必要はない

『んっ』

服を脱いで浴場に入ると後ろから胸を鷲掴みにされた

『きゃあ!ちょっと!』

後ろを振り向くとクラスの友達が目を見開いていた

「夏海胸おっきいね!」

「わーほんとだ!」

「何カップ?」

『E……だけど……』

「ひゃー!すっご!羨ましい!」

『もう!さっさと洗うよ!』

友達の手から逃げてシャワーを出す

そのあとも友達と喋りながらお風呂を楽しんだ


(……早くしないと!)

「夏海?どうしたの?そんなに急いで」

『あっ、そうだ!私今日部屋戻らないから!』

「まさかっ!?恋人!?」

『違うよ。ボーダーの奴らと遊ぶの』

「なーんだ。つまんないのー」

そんな声を聞きながら着替えて髪を乾かし、急いで公平と陽介の部屋に向かった

すると、階段の上から足音と声が聞こえてきて、慌てて柱の影に身を隠す

すると、公平と陽介の声が聞こえてきた

「あっ、わりー槍バカ。先行っててくれ」

「あ?何で?」

「パンツ忘れてきた」

「わかった。先行っとくわ」

「おう」

(まずまずの演技力……!)

男子が去っていったのを確認してから柱から顔を出す

『公平っ』

「おっ、夏海。さっさと行こうぜ!」

『うん!』

二人して足音を消し、部屋に向かう

公平の持つカードキーで部屋を開け中に入る

『おっけー、行っていいよ』

「んじゃ、槍バカのカチューシャ隠してくるわ」

ニヤリと笑う公平にニヤリと笑い返す

『よろしく』

コツンと拳を合わせる

そして、二人はそれぞれの目的のため、動き出した



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