第60章 猫―――風間蒼也
『にゃあ』
つんつんと風間の頬をつつく
あのあと風間たちは潰れるように地面に倒れこんだ
まさか死んでしまったのか?とひやりとしたが寝ているだけだった
安心した私は風間のそばで丸まり寝ることにした
「……ん……夏海…?」
風間は怠そうに体を起こす
だが、すぐに寝転がると私をゆっくりと撫でた
「今日は休みだからゆっくりしよう」
それを聞いて私は風間の体に引っ付くようにして寝た
風間となら、人間と一緒にいても安心する
それに、風間がいつ帰ってくるのかを待っているのも悪くない
こうやって寝るもの悪くない
案外、人間もいいのかも