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ワールドトリガー【中・短編集】

第40章 障害―――出水公平(番外編)


(これ可愛い……)

最後に立ち寄った土産店

夏海は水色とピンクのイルカがペアになったキーホルダーを見ていた

「欲しいか?」

『……!』

慌てて首を振り、違うものに目を向ける
しかし、先程のキーホルダーが気になって見てみると、他の客が取っていき、あと残り数個となった

(……ああっ……!)

ペアとなれば出水くんとお揃いにしたい
だが、お揃いというのは重くないだろうか……?

そんな考えが頭をよぎって買えないでいるのだ

結局、何も買わずに本部へと戻ってきた二人

その時、出水くんがごそごそと何かを取り出した

「これ」

取り出したのは気になっていたイルカのキーホルダー

『どうして……?』

「夏海ずっと、これ気にしてただろ?俺も気に入ったし、買った」

出水くんはピンクのイルカを私の方に差し出してきた

「お揃いにしようぜ」

『!!』

私は出水くんの手からイルカを受け取って大きく頷いた

出水くんは微笑むと、私の後頭部に手を回して、引き寄せた

少し長いキスをすると、出水くんはにかっ、と笑って走っていった

「じゃーな!夏海!」

手を振ってくる出水くんに手を振り返した


キーホルダーはよく使う鞄につけ、出水くんも鞄につけていた



「夏海、そのキーホルダーどうしたの?」

『出水くんとお揃いなんです』

「………!………そう。……幸せそうで何よりだわ」

『はいっ!』




「おい、出水」

「あ、二宮さん」

「お前、夏海を大切にしねぇとぶっ殺すからな」

「こえー!………でも、そうはならないすよ」

「………!……ならいい。………夏海とイチャイチャしてろ」

「…………うっす!」






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