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ワールドトリガー【中・短編集】

第34章 ちょっと休憩4


『……ん……』

重たい瞼を持ち上げる
少し顔をあげるとお兄ちゃんの顔が見えて、自分がどこにいるかを思い出した

『……作戦室……』

レポートを書いているお兄ちゃんの隣で座ってみていて……それから?
寝てしまったのだろうか……?

お兄ちゃんに抱き締められる形になっていたが、そこまで強い力ではなかった
体を起こすとはらりと毛布が落ちる

お兄ちゃんは私の下にいるから公平が掛けてくれたのだろう

『……お兄ちゃん……起きて………』

未だにぐっすりと眠っているお兄ちゃんの肩を叩いた

「……んー……もうちょっと………」

お兄ちゃんはゆっくりと私に手を伸ばして、私を抱き寄せた

『わっ、お兄ちゃん。帰ろう?』

「眠たい……」

『だめ!お兄ちゃん!』

「……んー、わかったよ………」

のそのそとダルそうに起きて欠伸をする

『わ、もうこんな時間!』

「ん?もう8時か」

『ほら、お兄ちゃん帰るよ!』

お兄ちゃんの腕を引っ張るとお兄ちゃんはゆっくりと立ち上がった

「夏海、晩飯、何がいい?」

『え?』

「どっか食べに行くぞ。今日母さんたちいないんだろ?」

『あ、うん』

お兄ちゃんは一人暮らしで私は高校生のためまだ親と暮らしている
しかし、その両親が旅行に出ていて家には私一人だ

「あ、それと、今日は俺んち来るか?」

『いいの?彼女さんは?』

「今はいねぇの。募集中」

『ふふっ、じゃあ、行く!』

「まずは飯だな」

『うん!』


二人仲良く隊室を出たが、兄の家に入って夏海が憤慨するのはもう少しあとのお話



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