第34章 ちょっと休憩4
出水は太刀川隊の作戦室に入ってため息をついた
ソファで太刀川兄妹がくっついて寝ている
「幸せそうだね~」
「あ、柚宇さん」
国近は奥でゲームをしている
唯我はまだ来ていないようだ
俺は太刀川兄妹が寝ているソファの向かいに座った
夏海が太刀川さんの上で寝ていて、太刀川さんは夏海を守るように抱き締めている
いつ見てもこの兄妹は距離感がおかしい
すると、夏海は太刀川さんにすり寄った
ぎゅっと太刀川さんの服を握る
対して、太刀川さんもそれに気づいたのか夏海を抱き締める腕に力を込めた
俺は毛布をとってくると夏海の上からゆっくりと掛けた
「柚宇さん、この二人いつから寝てんの?」
「さぁ?私が来たときにはぐっすり寝てたから」
「ふぅん」
「やった、勝った!」
「柚宇さん、これからどうする?」
「んー、特に何もないから帰ろうかな。出水くんは?」
「俺はランク戦に行きます。このままここにいてもすることないし」
「そっか。じゃあ、早めに出ようか」
「はい」
柚宇さんはつい先程までやっていたゲームを片付け始めた
ふと、ソファで寝ている二人を見る
二人とも幸せそうな顔をしている
この二人にとってお互いは無くてはならない存在なんだろう
「よし、じゃあ、行こうか」
「はい」
柚宇さんと一緒に隊室を出て、俺はランク戦に、柚宇さんは家へと向かった