第9章 9**
小山「彼氏なんだってー?」
心配そうに尋ねる
「いや、怒ってます」
小山「なら早く帰ろう、家まで車で送ろうか?ここどこか分からないでしょ?」
「助かります・・・・」
お言葉に甘えて家まで送ってもらう
「ありがとうございます!また、会社で・・・・」
小山「おう!」
そう言って走り去っていった
貴久「どういうこと?」
後ろから貴久の声がした
「え?」
貴久「友達と飲んでたんじゃないの?友達の家に泊まってたんじゃないの?」
「ち、違う!」
貴久「ごめん。やっぱり俺無理だわ。」
帰ろうとする貴久を引き止めるように抱きしめる
貴久「なに?・・・・ってかお前男の香水の匂いしみついてる。」
「・・・・」
よく分からない、
自分にも非はあるけど
小山さんとは何もない
貴久「なんか言えよ」
「本当のこと話すよ、お酒に酔って寝ちゃってそのまま先輩の小山さんの家に泊まった。小山さんとは何もない。香水の匂いも小山さんのベッドで寝たから。本当何もない。」
貴久「ごめん、すごく信じたいけど、今は無理なんだ。ごめんね。」
そう言って微笑み、頭を優しくなでた
涙が止まらない
泣けば済むと思われたくないから
流したくなかった
我慢してたのに
久しぶりに会った貴久に
優しく微笑んでもらえてることに涙が止まらない
貴久「が嘘ついてるとは思わない。思いたくない。けど、今は無理なんだ。分かってくれる?」
頷くしかできなかった
そう言っておでこにキスをした
貴久「一旦、距離おこう。俺みたいな短気な奴といても幸せじゃないと思う。ごめん、ガキで。27歳にもなってさー笑」
笑って言ったが
その笑顔が
引きつってるようにも見える